〜BARで学ぶリアルマーケティング〜|第3話「デジタルマーケティング」って、ナニ?
こんばんは、BAR『月灯り』の叶あかりです♡
宮崎県でオーガニック食品の通販を手がける、創業5年目のベンチャー企業の取締役さん。
「地元の無農薬野菜を使った加工品、ちょっとずつ口コミで広まってきたんだけどさ――
全国の人にも届けたいと思って、ネット広告に挑戦してみたんだ。でも
クリックはされるのに、売上にはなかなか繋がらなくてさ。
これって…“失敗”なのかな?」
そんな言葉に、わたしの手が思わず止まったの。
あかり:「その広告、誰に向けて出してます?」
役員:「うーん…20代〜50代男女、宮崎県在住、みたいな感じ?」
あかり:「それ…ちょっと幅が広すぎません?」
役員:「やっぱり?
でも広告代理店には“まずは地元から固めましょう”って言われて、
よく分からないまま出稿しちゃって…
これまでずっと、道の駅とInstagramで頑張ってきたから、ネット広告は正直手探りで」
——こういう会話、実はよくあるの。
「デジタル広告=魔法の杖」みたいに思って始めるけど、ふたを開けてみれば、
“何を見て評価すればいいのか分からない”
“本当に届いているか不安”
って悩んでる人、ほんとに多いのよ。
そもそも、デジタルマーケティングっていうのは
「ネットやスマホ、SNSとかのデジタルなツールを使って、
商品やサービスを広告すること」なの。
しかも、広告結果が数字でしっかり表れる。
つまり、デジタルマーケティングって
“売れるしくみをデータで可視化して、何度でもやり直せるゲーム”
みたいなものなの。
たとえば、Instagramで
「オーガニック志向の宮崎の30代子育てママ」や「素材にこだわる宮崎の共働き世帯」
だけに広告を出して——
その人たちが広告を見たか、クリックしたか、商品を買ったか、
どこで離脱したかまで全部、数字で追える。
昔のテレビCMや新聞広告じゃ考えられなかったことよね。
しかも、その数字をもとに、広告を“改善”できるの。
あかり:「ユーザーがどの画像が響いたか、どの言葉に反応したか、
A/Bテストってご存じです?」
役員:「…正直、なんとなく聞いたことある程度」
あかり:「そっか。たとえば、“日向夏香る万能ドレッシング”と“子どもにも安心!宮崎産野菜でつくった1本”っていうコピーを比べて、どっちが売れるか試す感じです♪」
役員:「あー、それならすぐ試せそう!広告の文言、ちょっと変えてみようかな」
——デジタルの世界って、そんなふうに「試して、直して、当てにいく」ができる場所。
一度の失敗で終わらせなくていいのよ。
「やることが多くて手が出ない」ってときは、まずはひとつだけ決めてみて。
“自分たちが一番届けたいのは、誰?”って。
相手が明確になれば、広告も、言葉も、媒体も、自然と選べるようになるわよ♡
それじゃ、今夜もあなたのビジネスにちょっと効く「マーケティングの一杯」を。
叶 あかり
■ 次回予告|その「宣伝」、誰に向けて届けていますか?
第4話では、老舗旅館の女将が語る「どこから手をつけていいか分からない」という悩みから物語が始まります。
叶あかりが、宿の“らしさ”を伝えるための「カスタマージャーニー」や「AISASモデル」といった“地図の描き方”のポイントを紹介します。
デジタルは冷たいものじゃない。想いを伝える設計図を、一緒に描いてみませんか?
次回もお楽しみに。
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架空のBAR「月灯り」で働くバーテンダー叶あかりが
シェイカー片手に、あなたのビジネスに効く”処方箋”を調合します。
=叶 あかり=
会員制BAR『月灯り』6年目/好きな酒は山崎18年・木挽BLUE/
最近の悩みは彼氏の蕎麦打ち粉が制服に付くこと