遠山貴一のAI勉強日記|第4話 マーケティング篇#1~フレームワークで会社の健康診断をしてみる話~
このブログは、「宮崎の経営者が “へー!こんな使い方ならウチでもできそう” と感じてAIに触れるきっかけになること」を願って、ハナビヤが実践するAI導入のリアルを記録しているものです。
■ 今回のテーマ:「マーケティングフレームワークをAIにやらせてみた
ざっくり言えば、マーケティングや経営の整理をする“会社の健康診断”のようなものです。使ったフレームワークは、PEST分析・SWOT分析 ・ STP・ペルソナ制作の4つです。
■ まずは「PEST分析」から
PEST分析とは?
企業や事業を取り巻く“外部環境”を把握するためのフレームワークです。4つのマクロ視点で構成されています。
分類 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
P:Political(政治) | 法律・税制・政権・規制・補助金 | 最低賃金の引き上げ、労働基準法の改正 |
E:Economic(経済) | 景気・為替・物価・金利・失業率 | 円安による輸入コスト上昇 |
S:Social(社会) | 人口構成・価値観・ライフスタイル・教育水準 | 少子高齢化、健康志向の高まり |
T:Technological(技術) | 技術革新・IT化・研究開発 | AIの進化、キャッシュレス決済の普及 |
● 何のためにやるの?
- 市場環境の変化に早く気づくため
- 新しいビジネスチャンスやリスクを見つけるため
- 経営戦略やマーケティング戦略に活かすため
● 例えば飲食業のPESTをやってみると
分類 | 飲食業の例 |
---|---|
P:Political(政治) | 衛生基準の強化、インボイス制度の導入 |
E:Economic(経済) | 物価高による食材費の上昇 |
S:Social(社会) | 健康志向、ベジタリアン需要の増加 |
T:Technological(技術) | モバイルオーダー、配達アプリの普及 |
と、こんな感じです。さてここから本題。
■ ハナビヤにPESTをぶちこんでみた




このようにハナビヤと地域性を含めた分析を行ってくれます。あるプロンプトを入力すると、ネット上の口コミや業界トレンドもAIがさらってきてくれる!
その結果がこちら

経営者が勘でわかっている問題点を可視化してくれました。肯定的なトレンドは伸ばす事ができるポイント。否定的なトレンドは改善できるポイント。弱みは属人化が生み出しているものなので、仕組みで解決していこうと思いました。このような経営判断ができます。
■ 次に「SWOT分析」
SWOT分析とは?
自社の「強み・弱み・機会・脅威」を整理して、経営の方向性を探る方法です。
● ハナビヤのSWOT(AI要約)
分類 | 内容 |
---|---|
Strength(強み) |
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Weakness(弱み) |
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Opportunity(機会) |
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Threat(脅威) |
|
たとえば、
「強みは“人”だが、それに依存している脆さもある」
という表現がとても刺さりました。PEST分析でもあったように、属人的なので仕組みで解決をする。その為の機会にAIや自動化ツールの進化。という答えが出ています。どのように仕組み化するかを考えて、そこへの予算を組み込む。このように経営者の判断材料を作る事ができます。
● SWOTをもとに導いた結論(AI仮説)
ハナビヤは、豊かなクリエイティブ実績と地域に根ざしたブランド力という強みを持ちながらも、生成AIの活用や業務プロセスの効率化にはまだ改善の余地があります。AIの導入と人材育成をうまく組み合わせれば、持続可能な成長と競争優位の確保が可能です。
■ 最後にまとめ
主観では気づけない“ズレ”や“言語化できなかった課題”をAIが拾ってくれる。
これがマーケティングにAIを活用する一番の価値かもしれません。
■ 次回予告|第5話「3C分析」
「顧客・競合・自社」を並べて比べることで、誰に何が刺さるのか? どこで差を出せるのか?
が見えてきます。「自社の強みってどう把握すればいいの?」そんな悩みにヒントを与えられる記事になれば嬉しいです。