遠山貴一のAI勉強日記|第9話 AI×クリエイティブ篇
~架空の映画を本気で作ったら、AIの可能性と限界が見えてきた話~
このブログは、「宮崎の経営者が”へー!こんな使い方ならウチでもできそう”と感じてAIに触れるきっかけになること」を願って、ハナビヤが実践するAI導入のリアルを記録しているものです。
今回のテーマ:「宮崎でAIクリエイティブ制作をガチでやってみた」
宮崎でAIを使ったクリエイティブ制作って、まだまだ少ないですよね。
「AIって結局、無機質なものしか作れないんじゃない?」「どこも同じような感じになりそう」
僕も最初はそう思ってました。でも、今回ハナビヤで実施した研修で、その固定観念が完全に覆されたんです。
先日、ハナビヤのスタッフで6日間のAI研修を受けました。第2話で紹介したRAGや第3話のMCP連携に続いて、今回はクリエイティブを実践に落とし込む研修がありました。
最終課題として出されたのが、これです。
「架空の映画のティザーサイトとティザー動画を作ってください。それを最終日に発表してもらいます。」
映画自体が存在しないのに、その告知素材を作る。聞いた瞬間「えっ、どういうこと!?」って思いました。でも、これがAIのクリエイティブに対する真価を試すのに最高の課題だったんです。
宮崎のクリエイティブ会社が本気でAIを使って作った作品
3チームに分かれて制作に挑戦しました。今回紹介するのはその中の1チームの作品です。
実際に完成したものがこちら。
ティザーサイト
ティザー動画
https://www.youtube.com/watch?v=6LeYCCFF12o
これ、実在しない映画なんです。
映画のコンセプトから登場人物、ストーリー、ビジュアル、音楽まで、すべてAIツールを駆使して生み出しました。95%くらいAIで作ってます。(ちょっとだけクリエイターが手を入れてます。)
宮崎でAI活用するなら知っておきたい「プロの介在」の重要性
ここで正直に告白します。作品のほぼすべてをAIで制作しています。
ただし「ほぼ」であって、100%ではありません。
なぜなら、AIだけで完結させると、どうしても「AIらしさ」が残ってしまうから。最近はみなさんも、AI生成コンテンツを見分けられるようになってきたと思います。
そこで重要になるのが、プロのクリエイターによる最終調整です。
この「人の手による仕上げ」が、作品のクオリティを大きく左右することがわかりました。
宮崎の企業がAIを導入する前に知っておくべき真実
6日間の研修を通じて痛感したことがあります。
「AIを使えば誰でも同じものが作れる」という考えは大きな誤解です。
確かに、AIツールを使えば誰でも「それなりのもの」は作れます。しかし、結果として似たような作品ばかりになってしまう。これが現実です。
では、なぜハナビヤがAIを使って作ったもののクオリティが高いのか?
理由はシンプルです。クリエイティブのプロがAIを正しく理解して使ったからです。
プロフェッショナルは以下の点を理解しています:
- AIに与える情報の質と量の最適なバランス
- AIに任せる部分と人間が担当すべき部分の見極め
- 最終的なクオリティアップのための調整ポイント
つまり、AIは高性能な道具に過ぎません。使い手の技量によって、生み出される成果物のレベルが決まるのです。
宮崎にAI研修を呼んだ理由と講師紹介
今回の研修を担当してくださったのは、x3d Inc.(クロスサード株式会社)の武石 幸之助さんです。
「ノスケ先生」の愛称で親しまれている武石さんは、アメブロの立ち上げに携わった実績を持つ、結構すごい方。
僕が初めてAIに触れて、色々教えてくれたのがノスケさんです。これは仕事に活用できるし、リモートでやっても正直効果がない。実際に触れて自分が使ってみないとダメだったという実体験から、今回宮崎に来てもらいました。
武石さんの指導により、スタッフ全員が「AIは脅威ではなく、創造性を拡張する道具」だと理解できました。
宮崎の地域産業でAIを活用する具体的なシーン
「映画のティザーなんて、うちの会社には関係ない」
そう思われた宮崎の経営者の方も多いかもしれません。しかし、この技術は宮崎の様々な産業で即座に活用可能です。
宮崎でのAI活用事例(例えば):
1. 観光業界でのAI活用
- 高千穂峡や青島などの観光スポットをストーリー仕立てで紹介
- 神話の国・宮崎を題材にした多言語プロモーション動画
- 季節ごとのイベント(フェニックスリーグ等)の告知コンテンツ
2. 農畜産業でのAI活用
- 宮崎牛のブランドストーリーを動画化
- 完熟マンゴー「太陽のタマゴ」の生産過程を視覚的に表現
- 都農ワインなど地域特産品の海外向けPR素材制作
3. 飲食業界でのAI活用
- チキン南蛮や冷や汁など郷土料理の魅力を伝える動画
- 店舗の雰囲気を伝えるバーチャルツアー
- SNS用の日替わりメニュー動画を自動生成
4. 不動産・建設業界でのAI活用
- 宮崎市中心市街地再開発のビジョン動画
- マンション完成前の内覧用VR素材
- リノベーション提案のビフォーアフター映像
5. 医療・福祉分野でのAI活用
- 大学医学部附属病院などの施設紹介
- 介護施設のサービス内容を分かりやすく説明
- リクルート用の職場環境紹介動画
6. 教育分野でのAI活用
- 宮崎の企業向け社員研修コンテンツ
- 地域の歴史や文化を学ぶ教材制作
- オンライン講座の魅力的なプロモーション
宮崎の地域性を活かしながら、AIツールを使うことで、速いスピードで高品質な納品が可能になります。
宮崎でAIを導入しても、人間にしかできないこと
AIの可能性は大きいですが、限界も明確に存在します。
宮崎の企業がAI導入時に意識すべき「人間の役割」:
1. 地域性の理解と判断
宮崎特有の文化や県民性を理解した上での最終判断は、やはり人間にしかできません。
2. 顧客との信頼関係構築
宮崎のビジネスで重要な「顔の見える関係」は、AIでは代替不可能です。
3. 責任ある意思決定
最終的な「GO」サインを出すのは、必ず人間である必要があります。
4. 感情に寄り添うコミュニケーション
お客様の微妙なニュアンスを汲み取り、期待を超える提案をするのは人間の仕事です。
宮崎でAIを活用する際は、「AIと人間の協働」という視点が不可欠です。
宮崎のクリエイティブ業界に起きた変化
6日間の研修を終えて、ハナビヤのスタッフに明らかな変化が生まれました。
AIをどのように使えばいいのかがわからない社員が多かったのですが、自走し始めるようになりました。おかげでAIに対するハードルが会社全体で下がった気がしています。
宮崎でAIを活用して気づいた3つのポイント:
1. AIは宮崎の企業の味方になる
地方都市でも、AIを活用すれば都市部に負けないクオリティの制作が可能
2. 差別化の方法が変わる
「作れる」だけでは価値がない時代。宮崎らしさをどう表現するかが勝負
3. 継続的な学習の必要性
AIツールは日々進化。宮崎でも最新情報をキャッチアップし続けることが重要
宮崎の企業様へ:AI活用のご相談はハナビヤへ
今回紹介した作品の制作過程、使用したAIツールの詳細、具体的なプロンプトの書き方など、もっと詳しく知りたいという宮崎の企業様は、ぜひお問い合わせください。
「AI勉強日記を見た」と記載いただければ、宮崎でのAI活用について、できる限り詳しくご説明いたします。
まとめ:宮崎から始まるAI×クリエイティブの新時代
架空の映画制作を通じて見えてきたのは、宮崎でもAIとクリエイターが共創できるという確かな手応えでした。地方のクリエイターは情報格差やチームのリソースによって都会に差をつけられがちですが、AIを使えばその差を埋めれる可能性があると感じました。
AIが得意なこと:
- 大量のアイデア生成
- バリエーション展開
- 反復作業の自動化
人間が得意なこと:
- 品質の最終判断
- 地域性を活かした表現
- ストーリーの構築
- 感情に訴える調整
この役割分担を理解すれば、宮崎の中小企業でも、今まで予算的に諦めていた高品質なクリエイティブ制作が可能になります。
重要なのは、AIを正しく理解し、宮崎の強みと組み合わせて活用することです。
僕たちハナビヤは、宮崎でAIを活用する先駆者として、学び続け、その知見を地域に還元していきます。
宮崎の経営者のみなさん、一緒にAI時代の新しいクリエイティブを創造していきませんか?
次回予告|第10話「宮崎企業のためのAI業務効率化・実践編」
次回は、クリエイティブから一転、宮崎の企業で今すぐ使えるAI業務効率化について書きます。
議事録作成、メール返信、スケジュール管理…日々の業務をAIでどこまで効率化できるか?
ハナビヤが実際に導入して効果を実感している方法を、宮崎の企業向けに具体的に紹介します。
「クリエイティブは関係ない」という宮崎の経営者の方も、次回は必見です!
次回もお楽しみに!