Media
BARで学ぶリアルマーケティング
第23話|Webサイトの種類と目的別で解説|サイト制作で押さえるポイントと役割、UI/UXとは?

🎧音声版で聴く🎧
こんばんは、今日もマーケティングの考え方を一緒に整理していきましょう。
今回のテーマは、「Webサイトの種類と目的の整理」と、成果を左右する「UI/UXの考え方」を軸に、
“数多くあるWebサイトの中から選ばれ、見てもらい、行動してもらう”ためのポイントを解説していきます。
舞台は、宮崎市で地元食材を使った冷凍惣菜を製造・直販する食品メーカー。
店舗販売とECに加えて、法人向けの卸やギフト需要、採用まで手を広げる中で、Webサイトに求める役割も増えてきている会社です。
「ECも伸ばしたいし、卸の問い合わせも増やしたい。採用にも効かせたい。でも、サイトが“何でも載せる場所”になってきて、何から整理すればいいのか分からない」
——そんな社長の悩みから、話は始まります。
社長「ねえ、あかりさん。ECも伸ばしたいし、卸の問い合わせも増やしたい。
でも、採用も止まってる。これ全部、サイトでどうにかできないかな?」
あかり「そうね、できると思うわ。でも、いきなり作り直す前に“今どこでつまずいてるか”を整理しておきたいかも。
まず現状ってどうなってる?」
社長「直近3か月の平均で、購入はそれなりにあって、卸への問い合わせも月数件って感じかな。」
あかり「なるほどね。じゃあ、ひとつだけ確認させて。
社長の会社のホームページでトップページを見た人って、“自分に関係ある入口”をすぐに見つけられそう?」
社長「う〜ん…正直、見つけにくいと思う。
会社紹介もECも卸も採用も、全部一見同じ入口だし」
あかり「そこが一番もったいないところなの。目的が混ざって導線が少し迷いやすくなってるのよ。
迷うと“また今度でいいや”になりやすいから、まずは目的を分けて整理していきましょう」
社長「でもさ、目的って、全部大事なんだよね。ひとつに絞れないよ」
あかり「うん、絞らなくて大丈夫よ。むしろ“分けてあげる”と回しやすくなるの。メインとサブを決めるだけで、全体がすっと軽くなるわよ」
1. Webサイトの種類は「目的の器」
社長「そもそもWebサイトって、ひとつあれば十分だよね?
どうして種類って話になるんだ?」
あかり「役割が違うものを同じ場所に詰め込むと、見に来た人が“どこから見ればいい?”って迷いやすいのよ。
迷うと行動しにくいから、結果として獲得が下がりやすいの」
社長「役割って、具体的には?」
あかり「Webサイトってタイプがあって、ゴールと必要な要素が少しずつ違うの。たとえばね___。
⚫︎コーポレートサイト
会社としての信頼性を伝える場所
理念や沿革、体制、取引の安心感をまとめるところ
⚫︎サービスサイト/ブランドサイト
“何がいいのか”“誰に合うのか”を分かりやすく伝えて理解を作る場所
⚫︎ECサイト
購買促進が中心で、購入完了までの不安を減らす場所
送料、到着日、決済、返品、レビュー、FAQが大事
⚫︎採用サイト
仕事のイメージが湧くようにする場所
社員の声や、入社後の流れ、応募の背中を押す情報が必要
⚫︎記事サイト
検索で見つけてもらうための情報発信をする場所
読んで終わりじゃなくて、関連ページへつなげる役割も担う
⚫︎LP(ランディングページ)
イベントやキャンペーンみたいに“今これをやってます”を完結させる専用ページ
商品・サービスを理解してもらい、行動まで一気に進める場所
⚫︎ポータルサイト
一覧・比較・検索で回遊させる考え方のページ
顧客との接点を作ることで、集客へ繋げる
社長「ゴールが違うなら、必要なページや要素も変わるってことか」
あかり「そうなの。種類を理解して“役割ごとに置き場所を決める”だけで、作成も運営もぐっと楽になるわ」

2. “全部載せ”で起きる事故はUXの摩擦、UIとUXの違い
社長「ところで、UI/UXってよく聞くけど、結局どう違うの?」
あかり「ざっくり言うと、UIは“触るところ”、UXは“感じる体験”。
UIはボタンやメニュー、表示、レイアウトみたいな見える部分。
UXは“探しやすい”“安心できる”“買いやすい”みたいな全体の体験ね」
社長「見た目を変えればUXも上がる?」
あかり「上がることもあるけど、見た目だけだと上がらないことも多いのよ。UXって、順番とか迷いの少なさで決まりやすいから。“必要な情報がちゃんと見つかるか”がいちばん大きいの」
社長「じゃあ、うちの摩擦ってどこだろう?」
あかり「見てみた感じだと、まずトップページね。会社紹介もECも卸も採用も記事もニュースも同列に置いてると、訪問した人が“自分はどこへ行けばいい?”って迷いやすいの。これは、直帰率が高い理由のひとつになりやすいのよ」
社長「なるほど…。ECはどう?」
あかり「ECは購買の直前で“不安が残る”と止まりやすいの。送料、到着日、保存、賞味期限、アレルゲン、返品、決済、レビュー。ここが見つからないと“今回はやめておこう”になりやすいのよ。あと表示が遅いと、さらに止まるわ」
社長「確かに、自分が購入する側の時にはそう考えるな…。
それで、卸は?」
あかり「BtoBは“検討材料”ね。取引条件の概要、ロットと納期の目安、供給体制、品質管理、導入事例、サポート、資料請求の流れ。ここが揃うと相談が起きやすいの」
社長「後は…あ、採用は?」
あかり「採用は“仕事のイメージ”と“不安解消”。社員インタビュー、1日の流れ、評価、育成、応募の手順。募集要項だけだと足りないことが多いのよ」

3. 目的が決まると戦略とKPIが揃う
社長「目的を考える必要性はわかったけど、全部やりたい時はどう決めればいい?」
あかり「目的を分けて、メインとサブを置く形で決めればいいの。そうすると戦略が作りやすいのよ」
社長「目的の分け方の例ってどうなるんだろう」
あかり「たとえばね。目的を分けるなら、
“購買促進(EC)”、 “法人リード獲得(卸)”、 “採用強化”、それから “認知・ブランディング”。
この4つに分けると整理しやすいの。その上で“ゴール(目標)”を置くなら、たとえばこうね。
・ECは購入完了件数を月60件→月120件。
・卸は問い合わせ+資料請求の完了件数を月3件→月10件。
・採用は応募完了件数を月0〜1件→月5件。
・認知・ブランディングは、ニュースや記事の発信も含めて、認知度と信頼性を積み上げる。
そんな分け方が分かりやすいわ」
社長「やっぱり数字まで決めた方がいいんだね」
あかり「そうね。でも数字は“縛るため”じゃなくて、“迷わないため”に置くものなの。改善したかどうかを確認できるようにするだけ。最初はざっくりで大丈夫よ」
社長「それならできそうだ。それで、KPIって何を置けばいいんだろう?」
あかり「KPIは“ゴールにたどり着くまでの途中の行動”を置くと見えやすいのよ。たとえば…
・ECなら、商品詳細の閲覧 → カート投入 → 購入完了
・卸なら、卸ページ閲覧 → 取引条件の閲覧 → CTAクリック → フォーム完了
・採用なら、採用ページ閲覧 → 社員インタビュー閲覧 → 応募CTAクリック → 応募完了
こうやって“途中のどこで止まってるか”を見ていくと、改善点が分かりやすいの」
4. 顧客の行動分解から改善点の特定へ
社長「KPIは分かった。でも、どこから直すか迷うな」
あかり「そうよね。迷ったときは、顧客の行動を分解するのがいちばん早いの。詰まってる点を特定して、上から潰していきましょう」
社長「じゃあ、まずECだと、どう分解しよう?」
あかり「訪問→一覧→商品詳細→不安解決→購入完了。この流れね。
今の状況だと、商品詳細の“情報の見つけやすさ”に課題がある可能性が高いのよ」
社長「情報の見つけやすさ?」
あかり「そう。送料、到着日の目安、保存、賞味期限、アレルゲン、返品、決済、レビュー。ここが“すぐ見つかる”状態が理想ね」
社長「なるほど。基本情報はどこに置くのがいいのかな?」
あかり「商品詳細の上部がいいわ。概要は上、詳細は下。折りたたみでもいいのよ。要は迷わせないことね」
5. UX改善は「つまずきを減らす作業」
社長「UX改善って結局、何をやる作業?」
あかり「“つまずきを減らす作業”と思ってもらえたらいいの。順番もおすすめがあって、まず表示(速度と表示崩れ)、次に導線(リンクや遷移)、最後にCTA、そしてフォーム。ここを押さえると成果が出やすいわ」
社長「表示って、速度のこと?」
あかり「速度も含むの。画像が重いと読み込みが長くなるし、スマホで崩れてるとそれだけで離脱が増えるわ。画像圧縮、不要な機能整理、表示崩れの確認は基本ね」
社長「導線はどうなるんだ?」
あかり「記事から商品へ、ニュースからLPへ、採用から応募へ。読んだ人が“次に進める”リンクと関連ページを作ってあげるの。これが弱いと“読んで終わり”になりやすいのよ」
社長「へえ。じゃあ、CTAは?」
あかり「メインのボタンを目的別に揃えるの。ECは『購入へ進む』、卸は『資料請求』『相談』、採用は『応募』。フォームは短くして、必須項目を増やしすぎないのがコツね」

6. 情報発信=メディア運営
社長「ずっと気になってたんだけど、ニュース欄って更新する意味あるの?」
あかり「あるわ。一見意味がないように思えるかもしれないけど、認知度と信頼性に効くの。
顧客だけじゃなくて、取引先も採用候補者も見るから、更新が止まってると“動いてない会社かな?”って印象になりやすいのよね」
社長「ニュースとか最新情報のページは”認知と信頼性を積む場所”ってことか。でも、何を書けばいいか迷うな…」
あかり「あるあるよね。実は、型にすると迷わないの。イベントなら、イベント名、日程、時間、場所、内容、価格帯、注意点、リンク。新製品なら、製品名、発売日、特徴、購入導線、よくある質問。
短くていいから“抜けなく”が大事よ」
7. 記事(SEO)とLPの違い
社長「ちなみにさ、記事もSNSもやってるのに、売上が波打つのはなぜだろう?」
あかり「それはね、集客と獲得が混ざってることが多いのよ。記事は集客、LPは獲得、SNSは認知って感じで、役割を分けると整理しやすいわ」
社長「そうか。今SNSは、X(旧Twitter)で告知してリンク貼ってるけど、なかなか伸びないんだよな」
あかり「もしかして、リンク先がトップページになってない?もしそうだと、そこで迷って止まりやすいの。イベントやプロモーションは“完結する専用ページ”に飛ばすのが最適。つまりLPね」
社長「え、してしまっていたかも…。そのLPには何を書けばいい?」
あかり「何の企画か、価値、価格と期間、注意点、FAQ、写真、お客様の声、CTA。これで十分よ」
8. BtoBは資料請求の前で勝負
社長「ちょっと言いにくいんだけど、卸は価格を出したくないんだよね」
あかり「わかるわ。全部出さなくていいの。どれくらいって範囲でもいいのよ。大事なのは“検討できる状態”ね」
社長「検討材料って例えば納期とか?」
あかり「ええ、納期もそうね。あとは、取引の概要、ロットの目安、供給体制、品質管理、導入事例、サポート、資料請求の流れ。ここが揃うと資料請求や相談が起きやすいの」
社長「資料請求は登録必須にした方がいい?」
あかり「基本は“必須にしない”ほうがいいわ。入口でハードルが上がると、検討中の人ほど離脱しやすいの。
ただし、営業が追う人材を絞りたいとか、資料の価値が高くて“本気の人だけ欲しい”って方針なら、必須にするのもありよ。
おすすめは段階を分けることね。まずは登録なしで、取引の概要やロット・納期の目安みたいな“検討材料”を見せる。
そのうえで、詳細資料は請求フォームへ。相談はCTAで直接につなげる。
こうすると、無理に絞らなくても“前に進む人だけ”自然に残るのよ」
9. CMS導入は“更新が続く”が基準
社長「CMSって導入した方がいいのかな?」
あかり「ニュース、記事投稿、採用、事例、お客様の声とか、更新が複数あるなら価値が出やすいの。逆に更新が少ないのに複雑な機能を入れると運営が重くなるかも」
社長「なるほど。導入するとなると制作費用は上がるんだよね?」
あかり「上がるのは事実ね。それに、更新を制作会社に毎回頼む運営だと、長期でコストが増えるケースもあるの。制作費用だけじゃなく運営費も含めて予算を考えるのが現実的よ」
10. セキュリティとドメイン管理
社長「ちなみに、ドメインやログイン情報って、制作会社に任せた方が楽じゃない?」
あかり「任せるのはOK。ただ、会社の資産は会社で持つのが安心なの。
ドメイン、サーバー、CMS管理者、解析、決済、ここが外部に寄ることで、担当変更やリニューアル時に、引き継ぎ不能になるのが一番怖いわ」
社長「確かに…。今は誰が何を持ってるか曖昧かも」
あかり「管理一覧を作って共有するだけで事故が減るわ。セキュリティ面でも大事よ」
11. 制作会社の選び方
社長「制作会社ってどう選んだらいいんだろ。とりあえず、予算に合う料金で選んでいいのかな?」
あかり「料金だけだと危ないのよ。運営と改善まで含めて価値が出るの。
更新や投稿のサポート、セキュリティ、分析、改善提案、LP対応。ここを見て選定すると失敗しにくいわ」
社長「見積はどこを見ればいい?」
あかり「内訳と運営範囲ね。追加費用が出る条件も含めて、事前に確認しておくと安心よ」
社長「なるほどね。料金プランより“運営と改善”の支援範囲を見るってことか」
12. AIは運営の作業を減らすために使う
社長「ちょっと話が戻るけど、ニュースも記事も時間が足りないんだよね。AIに書かせればいいって聞くけど、どうなんだろ」
あかり「AIは“続けるための道具”として使うのがいいわ。
ニュースの下書き、FAQ候補、記事構成案、インタビュー質問、競合分析。作業を減らして運営を回すの」
社長「AIの文章って薄くならない?」
あかり「薄くなることはあるわ。だから最後は人なの。理念や現場の声、写真、実際のケースを加えると独自性が出るのよ」
13. 最初の一歩で全体が回り始める
社長「それで結局、最初の一歩は?」
あかり「3つだけでいいわ。
⚫︎目的を分けて明確にする
⚫︎トップページの入口を分ける
⚫︎商品詳細の上部に基本情報を集約して表示する
これで“迷い”と“不安”が減るの。」
社長「よし、明日は朝からミーティング決定だな」
そう言って、社長さんはグラスを傾けた。
それじゃ、今夜もあなたのビジネスにちょっと効く『マーケティングの一杯』を。
叶 あかり
まとめ
⚫︎Webサイトには認知拡大、ブランディング、購買促進、採用、BtoBのリード獲得など、さまざまな目的が存在する
⚫︎Webサイトの種類(コーポレート、サービス、EC、採用、記事、LP等)と役割の違いを把握し、目的を明確化することが大切
⚫︎目的を明確化すると、運営・更新・分析・施策の優先順位が揃い、Webサイト運用を効率化できる
⚫︎UIとUXは異なるが、切っても切り離せない関係で、UX改善が成果に直結する
⚫︎数多くのWebサイトの中から閲覧してもらい、行動してもらうには、UXの改善が不可欠
⚫︎UXを改善すると顧客満足度が高まり、リピーターやファンの増加が期待できる
FAQ
Q1. Webサイトとホームページの違いは何ですか?
A. 一般的には同じ意味で使われることが多いです。重要なのは呼び方ではなく、Webサイトの「目的」と「種類(タイプ)」を分けて整理し、必要なWebページや要素を明確にすることです。目的が曖昧だと制作の方針もぶれやすく、結果として制作費用や運営コストが増える理由になります。
Q2. UIとUXの違いは何ですか?どちらを優先すべきですか?
A. UIはボタンやメニュー、レイアウト、表示などの“接点”。UXは「探しやすい・分かりやすい・安心できる・買いやすい」といった“体験全体”です。優先はUXで、課題を特定して解決したうえでUIを整えるのが最適です。改善は感覚ではなく、データで確認しながら進めるとブレません。
Q3. UX改善はどこから着手すればいいですか?基本の手順は?
A. 基本の手順は、(1)表示速度・スマホ最適(表示の課題を解決)→(2)導線整理(遷移・リンク・関連ページの設計)→(3)CTAとフォーム改善→(4)FAQやレビュー、お客様の声の充実、です。改善前後は計測の設定を行い、定期的に分析して更新する運用が効果的です。
Q4. ニュース(最新情報)の発信は必要ですか?
A. 必要です。ニュースや最新情報の発信は認知度と信頼性を高め、顧客・取引先・採用候補者に「動いている会社」という印象を与えます。作成は短くても問題ありません。基本情報(いつ/どこで/何を)とリンク、注意点を押さえ、継続できる頻度に設定するのがコツです。
Q5. 記事(オウンドメディア)とランディングページ(LP)の違いは何ですか?
A. 記事は検索エンジンからの集客を担い、知識やノウハウを提供して理解を深め、関連ページへつなげる“メディア”です。LP(ランディングページ)はプロモーションやイベントなどの期間施策で、申し込み・購入などの獲得まで完結させる“専用ページ”です。目的に合わせて使い分けると、施策の戦略が立てやすくなります。
Q6. 制作会社の選び方は?費用・予算・プランで注意する点は?
A. 料金やプランだけでなく、公開後の運営サポート(更新・投稿・セキュリティ対応)、データ分析と改善提案、LP作成やプロモーション対応など“支援範囲”で選定するのが安全です。見積は制作費用の内訳、追加費用が発生する条件、運営の担当範囲、納期・手順を必ず確認してください。競合(他社)と比較するなら、見た目だけでなく導線とCTA、基本情報の表示設計(UX)まで含めて分析するのが有効です。
「売上を伸ばしたいけど、どこから手をつければ、、」
そんなお悩みをお持ちの方、貴社に最適なマーケティング戦略をご提案します。
小さなご相談からでも、お気軽にどうぞ。
🔻🔻🔻お問い合わせはこちら🔻🔻🔻

架空のBAR「月灯り」で働くバーテンダー叶あかりが
シェイカー片手に、あなたのビジネスに効く”処方箋”を調合します。
=叶 あかり=
会員制BAR『月灯り』6年目/好きな酒は山崎18年・木挽BLUE/
最近の悩みは彼氏の蕎麦打ち粉が制服に付くこと
AUTHOR
広報室
ハナビヤ広報室